2019年度の展覧会
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2019年4月4日(木)~5月26日(日)前期:2019年4月4日(木)~4/29(月・祝) 後期:2019年5月3日(金・祝)~5月26日(日)葛飾北斎が、嘉永2年(1849)4月18日に亡くなってから、今年でちょうど170年。北斎がどのような生涯をたどり、晩年の代表作となる富士図の連作「冨嶽三十六景」の境地に達したのか、時代の流れとともに紹介します。
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2019年6月1日(土)~6月26日(水)江戸は各地に坂が点在した、起伏にあふれた町でした。愛宕山のような小高い土地、築地のような埋め立てられた低い土地、御茶の水付近の深い谷など、「高低差」に焦点をあてて浮世絵で江戸の町をめぐります。
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2019年7月2日(火)~28日(日)空や海の美しさをイメージさせる「青」という色彩は、江戸時代の人々を魅了し、暮らしのそばにあるさまざまなものを涼やかに彩りました。着物や食器、雑貨など、人々の身近にあった「青」の魅力について、浮世絵を通して紹介します。
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2019年8月2日(金)~8月28日(水)異形の姿をした妖怪や、黄泉の国から蘇った幽霊。あるいは、伝聞や想像に基づく外国の風景。この世のものではない非現実的なキャラクターや風景といった、浮世絵に描かれたさまざまな「異世界」を紹介します。
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2019年9月3日(火)~9月29日(日)初代歌川豊国は、写楽と人気を競って役者絵の世界で頭角をあらわし、歌川派を浮世絵の最大流派に育て上げた「中興の祖」とも言われます。豊国の生誕250年を記念して、その画業に迫ります。
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2019年10月4日(金)~10月27日(日)迫力溢れる武者絵や、笑いを誘われる戯画など、個性豊かな作風で人気の高い歌川国芳。国芳の画業の変遷をたどるとともに、国芳の娘であり、芳鳥と芳女という画号で浮世絵を描いた2人の女流絵師たちについても紹介します。
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2019年11月2日(土)~12月22日(日)前期:2019年11月2日(土)~24日(日) 後期:2019年11月29日(金)~12月22日(日)明治時代後半、浮世絵版画は衰退の兆しを見せますが、月岡芳年とその門人たち、尾形月耕や宮川春汀、山本昇雲など、才能あふれる絵師たちが多数活躍していました。洋画家である悳俊彦氏の所蔵品から、最後の浮世絵師たちの優品を紹介します。
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2020年1月11日(土)~2月9日(日)版画とは異なり、浮世絵師たちの生の筆致を堪能できるのが肉筆画です。太田記念美術館の開館40周年を記念して、歌麿や北斎、応為など、当館が所蔵する肉筆画の名品の数々を出品いたします。
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2020年2月15日(土)~3月22日(日)明治後期から大正にかけて、文芸雑誌や小説の単行本の巻頭には木版による口絵が付され、物語の世界を華やかに彩りました。鏑木清方や鰭崎英朋の美人画を中心に、武内桂舟や梶田半古など、さまざまな画家たちによる木版口絵を紹介します。
鏑木清方と鰭崎英朋 近代文学を彩る口絵 ―朝日智雄コレクション
知られざるライバル―鏑木清方(かぶらき・きよかた)と鰭崎英朋(ひれざき・えいほう)
2019年、「築地明石町」が再発見されたことが話題となった鏑木清方(1878~1972)。日本画家として今でも広く知られていますが、明治30年代後半から大正5年頃にかけては、文芸雑誌や小説の単行本の口絵というジャンルで活躍していました。その時、清方と人気の双璧をなしていたのが、鰭崎英朋(1881~1968)です。清方と英朋は、月岡芳年の系譜に連なると共に、烏合会という美術団体に属した友人同士でもありました。清方と英朋による、明治の美しい女性たちを描いた口絵の名品を紹介します。知られざる超絶技巧の木版画
明治20年代後半から大正初期にかけて、文芸雑誌や小説の単行本の巻頭には、木版による口絵が付されました。物語の世界を華やかに彩る木版口絵は、江戸時代から続く浮世絵版画の系譜に連なるだけでなく、江戸の技術を遥かに上回る精緻な彫りや摺りが施されています。しかしながら、現在の浮世絵研究ではほとんど顧みられることがなく、忘れられたジャンルとなってしまいました。木版口絵のコレクターである朝日智雄氏の所蔵品の中から約110点を厳選し、歴史に埋もれた口絵の美しさにスポットをあてます。知られざる挿絵画家たち―桂舟、永洗、年方、半古
文芸雑誌や小説の単行本の巻頭に付された口絵は、明治20年代後半頃から、さまざまな絵師たちによって手掛けられ、その人数は100人以上におよびます。清方や英朋が登場する以前、人気を誇っていた絵師を挙げるとするならば、武内桂舟(1861~1943)、富岡永洗(1864~1905)、水野年方(1866~1908)、梶田半古(1870~1917)でしょう。中でも、水野年方は鏑木清方の師匠であり、清方の画業を考える上で欠かすことのできない人物です。清方や英朋と共に、4人の知られざる挿絵画家たちについてご紹介します。見どころの作品
鰭崎英朋 泉鏡花・著『続風流線』口絵 明治38年(1905)
連携企画展
本展の半券を弥生美術館にてご提示いただくと下記展覧会を100円割引でご覧いただけます。また、下記展覧会の半券を当館でご提示いただくと、本展を100円割引でご覧いただけます。半券1枚につき1名様1回限り有効。他割引との併用不可。もうひとつの歌川派?! 国芳・芳年・年英・英朋・朋世~浮世絵から挿絵へ…… 歌川派を継承した誇り高き絵師たち
- 会場 弥生美術館(東京都文京区弥生2-4-3)
- 会期 2020年1月7日(火)~3月29日(日)
- 入館料 一般900円 大・高生800円 中・小生400円
- http://www.yayoi-yumeji-museum.jp/
- 問合せ 03-3812-0012
入館料
一般 | 1000円 |
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大高生 | 700円 |
中学生以下 | 無料 |
- *中学生以上の学生は学生証をご提示下さい。
- *団体(10名以上)は1名さまあたり100円引き。 (一括にてお支払い願います。事前のお申し込みにご協力ください。)
- *障害者手帳提示でご本人とお付き添い1名さま100円引き。
- *その他各種割引についてはお問い合わせください。
- *料金は消費税込み。
開館日カレンダー
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2020年2月
SUN MON TUE WED THU FRI SAT 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 -
2020年3月
SUN MON TUE WED THU FRI SAT 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31
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開館40周年記念 太田記念美術館所蔵 肉筆浮世絵名品展 ―歌麿・北斎・応為
原宿にある浮世絵専門の美術館・太田記念美術館は、かつて東邦生命相互保険会社の社長を務めた五代太田清藏(1893~1977)が生涯に渡って蒐集した浮世絵を中心とする、約14000点のコレクションを所蔵しています。当館は昭和55年(1980)1月に原宿でオープンして以来、都内でも数少ない浮世絵専門美術館として活動を続け、2020年1月に開館40周年を迎えます。
本展では開館40周年を記念して、当館の幅広い所蔵の中から、肉筆画の名品を選りすぐって公開いたします。絵師が下絵を描き、彫師、摺師との分業によって生み出される浮世絵版画と比べ、肉筆画は絵師がその完成まで手作業で仕上げる一点物。肉筆画からは、絵師たちの生の筆致やその技量をうかがい知ることができるのです。
初期浮世絵の菱川師宣からはじまり、鳥居清長や喜多川歌麿、葛飾北斎、歌川広重といった有名絵師たち、明治時代に活躍した小林清親、月岡芳年まで、長い浮世絵の歴史を彩る、肉筆画の名品が勢揃いいたします。葛飾北斎の娘であり、近年注目を集めている葛飾応為の名品「吉原格子先之図」が約2年ぶりに公開されるのにも注目です。
開館40周年を迎える太田記念美術館
五代太田清藏は欧米を旅行中に、浮世絵が海外で高く評価されていることを知り、シカゴ美術館で展示されていた葛飾北斎の花鳥画に魅了され蒐集をはじめます。生涯で集めたコレクションは約12,000点に上り、その死後、遺族の手により昭和55年(1980)1月13日に太田記念美術館が開館しました。
都内でも数少ない浮世絵の専門美術館として、さまざまなテーマで展覧会の開催し、浮世絵の魅力を発信し続けてきた当館は、2020年1月に開館40周年を迎えます。
歴代の浮世絵師たちによる、珠玉の名品が勢揃い
太田記念美術館の所蔵品は、版画・肉筆画ともに、絵師や時代に偏りの少ない、バランスのとれたコレクションとして知られています。本展ではその中でも肉筆画の名品のみを厳選。菱川師宣からはじまり、懐月堂派、宮川派、鳥居清長や喜多川歌麿、葛飾北斎と応為などの葛飾派、歌川豊春、豊国、国芳、広重などの歌川派、明治時代に活躍した浮世絵師である小林清親や月岡芳年まで-。長い浮世絵の歴史を彩る、有名浮世絵師たちによる肉筆画の名品の数々をお楽しみください。
肉筆画の名品にみる、浮世絵師たちの生の筆遣い
浮世絵の大部分を占めるのは、絵師が版下絵を描き、彫師、摺師の手を経て完成される版画の手法で作られた作品です。絵師が描いた版下絵は彫師が版木を彫る際に一緒に削って失われるため、もともとの絵師の筆遣いを知ることはできません。対して肉筆画は絵師が発注に受け、紙や絹に描いて仕上げる一点物。肉筆画からは、細緻な描線や繊細なグラデーションなど、浮世絵師たちの本来の技量がうかがえるのはもちろんのこと、ぜいたくに使われた顔料の美しさなども楽しむことができるのです。
見どころの作品
葛飾北斎「雨中の虎」
葛飾応為「吉原格子先之図」
父と娘、二人の天才絵師の競演
本展では、太田記念美術館の名品中の名品である、葛飾北斎「雨中の虎」、葛飾応為「吉原格子先之図」が揃って出品されます。葛飾北斎「雨中の虎」は北斎の没年にあたる嘉永2年(1849)に描かれた傑作。雨の中、上空を睨む虎の力強い生命力は、数え年90歳にして衰えを知らない北斎の絵師としての魂を象徴しているかのようです。2005年にフランスのギメ美術館に所蔵される「龍図」と対になることが発見されたことでも知られる名品です。そして北斎の娘である絵師、葛飾応為。2年ぶりに公開される「吉原格子先之図」は、応為の希少な作品の中でも代表作の一つとして知られています。大胆な光と影の描写で江戸の遊郭、吉原の夜をドラマチックに描き出てしており、暗闇の中に人々の姿が浮かび上がる幻想的な作品です。北斎自身が美人画については応為に敵わないと語ったという逸話もある、その非凡な才能がよく表れています。
イベント
学芸員によるスライドトーク
展覧会の見どころを担当学芸員が解説します。
日時 |
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会場 | 太田記念美術館 視聴覚室(B1) |
参加方法 | 申込不要 参加無料(要入場券) |
入館料
一般 | 700円 |
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大高生 | 500円 |
中学生以下 | 無料 |
開館日カレンダー
休館日
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2020年1月
SUN MON TUE WED THU FRI SAT 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 -
2020年2月
SUN MON TUE WED THU FRI SAT 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29
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ラスト・ウキヨエ 浮世絵を継ぐ者たち ―悳俊彦コレクション
2019年11月2日(土)~12月22日(日)前期 11月2日(土)~24日(日)後期 11月29日(金)~12月22日(日)※前後期で全点展示替え11月5、11、18、25~28、12月2、9、16日は休館します。歴史に埋もれた明治の浮世絵を掘り起こす
浮世絵といえば江戸時代の文化と考える方は多いでしょう。しかしながら、明治時代の終わり、20世紀の初頭まで、浮世絵版画は制作され続けていました。現在ではその美術的価値があまり評価されていないため、美術館で紹介されることがほとんどない状況です。本展では、洋画家であり、浮世絵コレクターとしても知られる悳俊彦(いさお・としひこ)氏のコレクションの中から、歴史に埋もれた明治の浮世絵、約220点を掘り起こします。37人の最後の浮世絵師たちの魅力を探る
明治時代に活躍した月岡芳年や小林清親は、しばしば「最後の浮世絵師」と称されます。しかしながら、彼らの次の世代にも数多くの絵師たちが活躍しており、移り変わる時代の中で新しい浮世絵を模索していたのです。二代歌川芳宗、右田年英、水野年方、楊洲周延、尾形月耕、山本昇雲、宮川春汀など、これまであまり紹介されてこなかった最後の浮世絵師たち、総勢37人の「ラスト・ウキヨエ」をご紹介します。新しいテイストを盛り込んだ美人画や武者絵
明治時代の浮世絵は、江戸時代と同じように、美人画や名所絵、子ども絵、武者絵など、人々に馴染みのあるテーマが描かれています。しかしながら、淡く鮮やかな色彩や、迫力ある構図など、江戸時代の浮世絵とは全く異なる新しいテイストが盛り込まれているのです。今までの浮世絵のイメージを覆すような浮世絵に出会えることでしょう。浮世絵の歴史をディープに学ぶ #秋の歌川派フェスタ
太田記念美術館では、9月には歌川豊国展、10月には歌川国芳展を開催いたします。それに続く今回の展覧会では、歌川派の系譜に連なる明治の浮世絵師たちの作品を多数紹介します。これらの3つの展覧会を通してご覧いただくことで、江戸から明治へと続く歌川派の系譜をたどることができるでしょう。浮世絵専門の美術館ならではの、浮世絵の歴史をより深く学べる展示構成となっています。見どころの作品
右田年英「年英随筆 羽衣」(前期)
月岡芳年の門人である右田年英(1863~1925)の作品。大正10年(1921)頃の作品です。三保の松原で漁師から羽衣を返してもらった天女が、天へと昇っていく羽衣伝説のクライマックス場面。仏画を思わせる天女の表情や、色鮮やかな緑やオレンジといった天女の衣装に、江戸時代の浮世絵とは全く異なる、新しい時代の表現を感じさせます。入館料
一般 1000円 大高生 700円 中学生以下 無料 - *中学生以上の学生は学生証をご提示下さい。
- *団体(10名以上)は1名さまあたり100円引き。 (一括にてお支払い願います。事前のお申し込みにご協力ください。)
- *障害者手帳提示でご本人とお付き添い1名さま100円引き。
- *その他各種割引についてはお問い合わせください。
- *料金は消費税込み。
開館日カレンダー
休館日-
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2019年11月
SUN MON TUE WED THU FRI SAT 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 -
2019年12月
SUN MON TUE WED THU FRI SAT 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31
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歌川国芳 ―父の画業と娘たち
歌川国芳の代表作を年代順に紹介
近年、人気が急上昇している歌川国芳。水滸伝の豪傑や巨大な骸骨を描いた迫力あふれる武者絵や、西洋画の表現を取り入れた風景画、さらにはユーモアたっぷりな筆致で描いた戯画など、代表作を含めた約80点の作品を紹介します。年代順に紹介しますので、国芳の画業の変遷を、時代背景と共に鑑賞することができます。
歌川国芳の娘たちも浮世絵師だった!
浮世絵師の娘と言えば、葛飾北斎の娘である葛飾応為(お栄)が有名でしょう。しかしながら、浮世絵師の娘が絵師の仕事をしているというのは、応為だけではありません。実は、歌川国芳には2人の娘がおり、それぞれ芳鳥、芳女という画号で浮世絵を描く仕事をしていました。残された点数はわずかですが、2人の娘たちの画業についても紹介します。
浮世絵の歴史を深く学ぶ #秋の歌川派フェスタ
太田記念美術館では、9月には国芳の師匠である歌川豊国の展覧会を、11・12月には国芳の門人である月岡芳年とその弟子たちを含めた明治の浮世絵師たちの展覧会を開催します。これらの3つの展覧会を通してご覧いただくことで、豊国―国芳―芳年といった歌川派の系譜をたどることができます。また、歌川派について掘り下げる特別講演会や若手研究者講演会も開催いたします。
- ①9/3~9/29「生誕250年記念 歌川豊国 ―写楽を超えた男」展
- ②10/4~10/27「歌川国芳 ―父の画業と娘たち」展
- ③11/2~12/22「ラスト・ウキヨエ 浮世絵を継ぐ者たち ―悳俊彦コレクション」展
3つの展覧会すべてにご来場いただいたお客様にオリジナルグッズをプレゼント。
3種類のチケット半券を集めて当館受付にお持ちください。オリジナルグッズと引き換えます。プレゼントの引き換えは11月2日(土)から、なくなり次第終了します。見どころの作品
歌川国芳「江都勝景中洲より三つまた永代ばしを見る図」(個人蔵)
国芳がこっそり描いた愛娘の姿
子どもたちが凧あげや羽根つきをして遊んでいる正月の風景。そのうちの一人の女の子の着物に、年玉印(歌川派の絵師がサインに用いる印)に「とり」という文字が入っていることから、この女の子は国芳の長女「とり」ではないかという指摘があります(岩切友里子『カラー版 国芳』岩波新書、2014年)。この頃のとりの年齢は3~4歳。国芳が40歳を過ぎてから生まれた娘でしたので、可愛さのあまり、自分の作品の中にこっそり描き込みたくなったのかもしれません。イベント
学芸員によるスライドトーク
展覧会の見どころを担当学芸員が解説します。
日時 - 2019年10月8日(火)14:00
- 2019年10月18日(金)14:00
会場 太田記念美術館 視聴覚室(B1) 参加方法 申込不要 参加無料(要入場券) 特別講演会
演題 「国芳の娘たち -芳鳥・芳女の生涯と画業」 日時 10月14日(月・祝) 14:00~15:30 講師 日野原健司(太田記念美術館主席学芸員) 会場 太田記念美術館 視聴覚室(B1) 定員 100名 参加方法 当日10:45よりB1視聴覚室前にて整理券配布(お1人さま1枚。当日入館券またはパスポート会員証をご提示ください)
参加無料(要入場券)若手研究者講演会
演題 「初代豊国門下の中堅三羽烏 -国安・国丸・国直について-」 日時 10月5日(土) 14:00~15:30 講師 兼松藍子(藤沢市藤澤浮世絵館学芸員) 会場 太田記念美術館 視聴覚室(B1) 参加方法 申込不要 参加無料(要入場券) 入館料
一般 700円 大高生 500円 中学生以下 無料 開館日カレンダー
休館日
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2019年10月
SUN MON TUE WED THU FRI SAT 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31
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秋の歌川派フェスタ 豊国から国芳、芳年へ
2019年後半、太田記念美術館では歌川派を連続特集!
太田記念美術館では、9月には国芳の師匠である歌川豊国の展覧会を、11・12月には国芳の門人である月岡芳年とその弟子たちを含めた明治の浮世絵師たちの展覧会を開催します。これらの3つの展覧会を通してご覧いただくことで、豊国―国芳―芳年といった歌川派の系譜をたどることができます。
- ①9/3~9/29 「生誕250年記念 歌川豊国 ―写楽を超えた男」展
- ②10/4~10/27 「歌川国芳 ―父の画業と娘たち」展
- ③11/2~12/22 「ラスト・ウキヨエ 浮世絵を継ぐ者たち ―悳俊彦コレクション」展
3つの展覧会すべてにご来場いただいたお客様にオリジナルエコバッグをプレゼント。
3種類のチケット半券を集めて当館受付にお持ちください。エコバッグと引き換えます。
プレゼントの引き換えは11月2日(土)から、なくなり次第終了します。
《ほめ猫エコバッグ》
国芳の猫が「大でき大でき」といつもほめてくれるエコバッグ。A4サイズもすっぽり入ります。太田記念美術館オリジナル。
生誕250年記念 歌川豊国 ―写楽を超えた男
2019年9月3日(火)~9月29日(日)
※9月16日より一部の作品を入れ替えます。9月9、17、24日は休館します。写楽を超え、歌麿に挑み、北斎と競った男
2019年は初代歌川豊国(1769~1825)の生誕250年にあたります。歌川豊国は歌川派の開祖豊春に入門し、寛政時代(1789~1801)に東洲斎写楽、勝川春英らと役者絵の分野で競いました。豊国の透明感のある爽やかな画風は、「あまりに真を描かんとて」と当時評された東洲斎写楽を退け、役者絵の世界を席巻したのです。豊国は美人画でも、人気絵師である喜多川歌麿に挑み、歌麿描く艷やかな女性とは異なる、健康的で柔らかな雰囲気の女性を描いて人気となりました。また読本や合巻といった版本挿絵の世界では、葛飾北斎とも人気の上で互角に渡り合い、精力的に作品を生み出しています。
さまざまなジャンルの第一線で作品を描き続けた豊国のもとには、才能あふれる若い絵師たちが集まり、幕末に歌川派が浮世絵の最大流派となる礎となりました。豊国は近年人気の高い歌川国芳、歌川国貞の師匠としても、浮世絵史上に重要な意味を持つ絵師ですが、これまでその画業全体を紹介する展覧会はほとんど行われてきませんでした。本展は、豊国の作品を幅広く紹介し、その魅力に迫る回顧展です。写楽を超えた役者絵 -「役者舞台之姿絵」でトップランナーへ
豊国は江戸の歌舞伎役者を描いた役者絵というジャンルで、スター絵師へと上り詰めます。豊国の出世作となったのは、「役者舞台之姿絵」というシリーズ。寛政6年(1794)の正月から売り出されたこのシリーズは、透明感のある爽やかな筆致で描き出される歌舞伎役者の姿が大人気となります。同じ年の5月に版元、蔦屋重三郎から豪華な黒雲母摺の大首絵28枚からなるシリーズで鮮烈なデビューをしたのが、東洲斎写楽。すでに大御所であった勝川派の勝川春英と三つ巴の争いとなりましたが、写楽はあまり人気が続かずに10ヶ月ほどで姿を消し、春英も数年後には役者絵から手を引きました。豊国は人気、実力ともに役者絵のトップランナーとなり、自己の表現を追求していくこととなります。
歌麿に挑んだ美人画 -武家の女性から最下級の遊女まで描く
豊国は歌舞伎役者だけでなく、美人を描く名手でもありました。豊国がデビューした頃に美人画で人気のあった絵師、喜多川歌麿の描く艶やかな女性とは毛色の違う、健康的で柔らかな女性像を描き、人気となります。また豊国は、市井のさまざまな職業や階層の女性に目を向けたことでも知られています。『絵本時世粧(えほんいまようすがた)』という作品では、武家の高貴な女性から長屋の女房、農家の女性、吉原の高位の花魁から、小舟の上で仕事をする最下級の遊女「船饅頭」まで、ありとあらゆる当時の女性風俗が捉えられています。
北斎と競った版本挿絵 -売れっ子絵師・豊国のちょっと困ったエピソード
役者絵、美人画で人気となった豊国は、読本、合巻などの版本挿絵の分野では北斎と人気を競い合い、いくつもの版元の依頼を受けて締切に追われ、しばしばカンヅメとなる超売れっ子絵師でした。しかし、決して筆は早い方ではなかったようです。ある裏屋でカンヅメとなっていた時、花見の時期なので豊国が隅田川辺りに繰り出したいと言ったところ許されず、一計を案じた版元が桜の枝を取ってきて部屋に生け、なんとか絵を描かせたという話や、式亭三馬と組んだ『阿古義物語』という読本では、豊国がなかなか挿絵を描かず、三馬や版元が怒ったり、一部を弟子の国貞が手伝って出版にこぎつけたという話も残っています。どこか昭和の流行漫画家を彷彿とさせるような、大物ぶりを感じさせるエピソードです。
国芳のルーツ? 豊国のユーモアあふれる戯画
豊国は、数は少ないものの、味わい深い戯画を残しています。図に描かれるのは、猫の振りをする男性。男性がじゃれているのは、「餅花」といって、正月に柳の木などに小さく切った餅などを刺して飾るもの。手ぬぐいや着物で猫を表現した男性のユーモラスな表情がなんともおかしいです。この絵と同時期に、山東京伝作、歌川豊国画の同じような趣向の滑稽本『腹筋鸚鵡石(はらすじおうむせき)』が出ており、本図はその錦絵版とも言える作品です。豊国の弟子である国芳は、猫を擬人化した戯画を数多く描いており、豊国のこうした戯画は、ある意味、国芳のルーツとも言えるものかもしれません。
見どころの作品
歌川豊国「夜舟の宗十郎」(太田記念美術館蔵)
人気役者の日常の姿を美人とともに描いた、シリーズ物の一点です。本図に描かれるのは、猪牙舟の炬燵に入り、背を丸めた三代目沢村宗十郎。画面からは、冷え冷えとした空気が伝わって来るようです。船着き場には女性が佇んでおり、人気役者の姿に気づいたのか、驚いたような仕草を見せています。画面上から黒のぼかし下げで夜を表現しており、女性の手にした提灯から漏れる光の描写も印象的。役者絵と美人画を両方得意とした、豊国ならではのセンスあふれる一点と言えるでしょう。三代目沢村宗十郎は兄の三代目市川八百蔵とともに寛政時代(1789~1801)の江戸歌舞伎で大活躍した役者で、豊国や東洲斎写楽、勝川春英といったこの時期の浮世絵師によって多く描かれています。
展覧会図録
本展の展覧会図録を販売しています。
価格 ¥2,000(税込)
全140頁
本展の展示作品140点を完全収録
- ◇豊国と歌川派を知る論文
- 「歌川豊国の画業」渡邉晃(太田記念美術館主幹学芸員)
- 「豊国一門の中堅三羽烏」兼松藍子(藤沢市藤澤浮世絵館学芸員)
- 「文化期の美人画について-歌川豊国を中心に-」赤木美智(太田記念美術館主幹学芸員)
- ◇充実のコラム
- 「寛政の役者絵界と豊国」「豊国と版元」「笹色紅と豊国美人」ほか
- ◇豊国資料
- 「歌川豊国略年譜」「主要参考文献」「歌川豊国の初期落款」
通信販売をご希望の方はこちらをご覧ください。
初代歌川豊国生誕250年記念連携企画
歌川豊国の生誕250年を記念し、太田記念美術館と国立劇場伝統芸能情報館が連携して展覧会を開催します。国立劇場伝統芸能情報館(東京都千代田区隼町4-1)
第75回伝統芸能講座
「歌川豊国 ―歌川派の役者絵―」
会期 2019年10月2日(水)~2020年1月27日(月)
「歌川豊国 ―画業と作品の魅力-」
日時 2019年9月6日(金) 午後2時
講師 渡邉晃(太田記念美術館主幹学芸員)
「歌川派の役者絵 ―江戸の役者に会いにいこう―」
日時 2019年10月14日(月・祝) 午後2時
講師 兼松藍子(藤沢市藤沢浮世絵館学芸員)
https://www.ntj.jac.go.jp/tradition.html
TEL 03-3265-7411秋の歌川派フェスタ -豊国から国芳、芳年へ
2019年後半、太田記念美術館では歌川派を連続特集! 3展制覇でプレゼントも
歌川派は、豊国の師匠である歌川豊春から始まりました。豊春の弟子である豊国の門下には国貞、国芳らがおり、また豊春のもう一人の弟子である豊広の門下には広重が出ました。さらにその門下にも多数の絵師が出て、明治にいたるまで歌川派は続いていくのです。特に9月の「生誕250年記念 歌川豊国」で取り上げる豊国は、歌川派の繁栄の基礎を築いた重要な絵師です。太田記念美術館では、続く2019年10月に「歌川国芳 -父の画業と娘たち」、11、12月に「ラスト・ウキヨエ 浮世絵を継ぐ者たち -悳俊彦コレクション」という展覧会を開催予定。10月には豊国の重要な弟子である歌川国芳、また11、12月には、国芳の弟子である芳年や、その門人たちの作品が多数登場します。9月の「歌川豊国」から、歌川派の中の、特に歌川国芳系の流れが体感できるような構成となっておりますので、ぜひ3つの展覧会を続けてお楽しみいただければ幸いです。
- ①9/3~9/29「生誕250年記念 歌川豊国 ―写楽を超えた男」展
- ②10/4~10/27「歌川国芳 ―父の画業と娘たち」展
- ③11/2~12/22「ラスト・ウキヨエ 浮世絵を継ぐ者たち ―悳俊彦コレクション」展
3つの展覧会すべてにご来場いただいたお客様にオリジナルグッズをプレゼント。
3種類のチケット半券を集めて当館受付にお持ちください。オリジナルグッズと引き換えます。プレゼントの引き換えは11月2日(土)から、なくなり次第終了します。入館料
一般 1000円 大高生 700円 中学生以下 無料 開館日カレンダー
休館日
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2019年9月
SUN MON TUE WED THU FRI SAT 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30
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異世界への誘い ―妖怪・霊界・異国
浮世絵では、人気の歌舞伎役者や花魁であったり、あるいは、人でにぎわう江戸の町の風景であったり、実際にこの世の中に存在するものを題材とすることがもっぱらです。しかしながら、時には、現実の世界とは全く異なる「異世界」の様子も描かれました。本展では、妖怪、霊界、異国という3つのキーワードを通して、皆さまを浮世絵の中に描かれた「異世界」へとご案内します。
妖怪 ―異形の存在との出会い
浮世絵には、人間を驚かせたり、襲いかかったりしようとする妖怪たちが描かれています。その姿は時にはおどろおどろしく、時にはユーモラスであり、人間たちはその異形の存在に毅然とした態度で立ち向かいました。人間たちとは異なる世界の住人である妖怪たちをご紹介します。
霊界 ―黄泉の国から蘇った幽霊
この世に未練を残したまま亡くなった人間が、幽霊や怨霊となって現世に再び現れることもあれば、亡くなった人間が地獄で暴れて、閻魔大王や鬼たちをこらしめるということもあります。浮世絵に描かれた怨霊や死後の世界、あるいは、故人を追善供養する死絵をご紹介します。
異国 ―伝聞や想像に基づく外国の風景
海外との直接的な交流が乏しかった江戸時代の人々にとって、訪れたことのない外国というのは、まさしく「異世界」でありました。伝聞や文献などに基づいて描かれた、中国や沖縄、欧米の風景、あるいは、蒸気船や鉄道、気球などといった新しい文明を描いた浮世絵をご紹介します。
見どころの作品
歌川国芳「東海道五十三対 桑名 船のり徳蔵の伝」
桑名屋徳蔵という船乗りは、大晦日には船を出さないという決まりになっていたにも関わらず、船を出したところ、沖で巨大な海坊主に遭遇してしまいます。海坊主は自分のことが怖くはないのかと徳蔵に尋ねますが、徳蔵は世の中で生きていくことの方がよほど怖いと答えます。すると海坊主は恐れをなして消え失せてしまいました。黒い影に目だけがぼんやりと浮かんでいるという、異世界の住人らしい海坊主の不気味な姿が印象的な作品です。
イベント
学芸員によるスライドトーク
展覧会の見どころを担当学芸員(日野原健司)が解説します。
日時 - 2019年8月6日(火)14:00
- 2019年8月12日(月祝)11:00 ※開始時間にご注意ください。
- 2019年8月16日(金)14:00 (各回約40分)
会場 太田記念美術館 視聴覚室(B1) 参加方法 申込不要 参加無料(要入場券) 入館料
一般 700円 大高生 500円 中学生以下 無料 - *中学生以上の学生は学生証をご提示下さい。
- *団体(10名以上)は1名さまあたり100円引き。 (一括にてお支払い願います。事前のお申し込みにご協力ください。)
- *障害者手帳提示でご本人とお付き添い1名さま100円引き。
- *その他各種割引についてはお問い合わせください。
- *料金は消費税込み。
開館日カレンダー
休館日
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2019年8月
SUN MON TUE WED THU FRI SAT 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31
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青のある暮らし ―着物・器・雑貨
江戸っ子と青
空や海の美しさをイメージさせる「青」という色彩は、江戸時代の人々を魅了し、その暮らしを涼やかに彩りました。とりわけ、現在「ジャパンブルー」と称され親しまれる藍は、江戸時代に木綿の普及と染色技術の向上によって藍染が庶民に広がったことから、浴衣や手ぬぐい、暖簾にさかんに使われていきます。さらに青色の文様をあらわした染付(そめつけ)の食器や植木鉢も広まり、青は日常生活のさまざまなシーンで用いられる色となったのです。浮世絵にも、暮らしのなかに青を取り入れた江戸市民の姿が驚くほど多く描かれています。
また本展は、陶磁器専門の美術館として知られる戸栗美術館と「青のある暮らし」を共同展覧会名とした連携展示です。浮世絵と陶磁器、それぞれの視点から、美しい青に満たされた江戸のライフスタイルに触れてみてください。青をまとう ―浴衣から刺青まで―
現在のサッカー日本代表のユニホームは、伝統的な藍に由来する深い青で「サムライブルー」と呼ばれ親しまれています。浮世絵にも様々な身分や立場の人々が日常の衣服に青を用いた様子をとらえますが、とりわけ目を引くのは青と白のコントラストが美しい浴衣。女性たちは愛らしい草花文を散らしたものだけでなく、カニやタコなどのモチーフを大胆に配した浴衣も着ており、バラエティ豊かなデザインには目を見張るものがあります。さらには、江戸後期に大流行した刺青姿の男性を描く作品もご紹介いたします。当時人気を集めた独特の男性美にも触れてみてください。
暮らしを彩る青
現代につながる食文化や服飾文化、園芸文化が花開いた江戸時代後期、市民の生活のなかにはさまざまな器や雑貨が溢れ、それらの多くにも青が用いられていました。例えば染付の皿や徳利、茶碗に植木鉢、そして藍染による手ぬぐいや前掛け、懐紙入れなど。ひとつひとつは小さなものであっても、青はさまざまに日常生活を彩り、広く人々に愛された色であったと言えるでしょう。
世界を魅了したジャパンブルー
江戸時代に育まれた青の文化は、明治時代に日本を訪れた欧米の人々には日本独特のものと感じられたようです。そもそも日本人の生活に根付いた藍を「ジャパンブルー」と命名したのは、明治7年に来日したイギリス人化学者ロバート・W・アトキンソンとされます。またギリシャ出身の小説家ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)も、明治23年に来日した際に目にした、家々の屋根や衣服、暖簾に青が多用された日本の情景の魅力を書き記しました。
浮世絵ブルー革命
葛飾北斎や歌川広重の空や海の青が美しい風景画が、国内外を問わず多くの人々を魅了しています。その日本の誇る北斎や広重の浮世絵風景画の誕生の背景には、実はベルリンブルー(プルシアンブルー、ベロとも)という新しい青色絵具の登場という出来事がありました。移り変わる空模様や水面を繊細に表現することを可能にしたベルリンブルー。その登場以前と以後の風景画を展示し、浮世絵史で起こった青をめぐる表現の変化についてご紹介いたします。
見どころの作品
歌川広重「名所江戸百景 神田紺屋町」
風にたなびく紺や茶色に染め上げた布の奥に、江戸城と富士山を望みます。神田紺屋町は、関東一円の藍の買い付けを許された紺屋頭の土屋五郎右衛門が治めており、付近に大勢の染物職人が住んでいたことから紺屋町と呼ばれるようになりました。干し場に布が吊るされる様子もこの地の風物だったのでしょう。藍で文字やグラデーション、市松模様などさまざまな柄が染め出された布は、当時の人々が多彩な模様を求め、紺屋がそれにこたえていたことを物語っています。
連携企画展
戸栗美術館 《青のある暮らし―江戸を染める伊万里焼》
江戸の人々の暮らしを彩った「青色」を、陶磁器専門の美術館が伊万里焼を通してご紹介します。
会期:2019年7月2日(火)~9月22日(日)
会場:戸栗美術館(東京都渋谷区松濤1-11-3)
問合せ:03-3465-0070
http://www.toguri-museum.or.jp/
1枚につき1名有効。入場券ご購入時にご提示ください。
イベント
学芸員によるスライドトーク
展覧会の見どころを担当学芸員が解説します。
日時 - 2019年7月5日(金)14:00
- 2019年7月10日(水)14:00
- 2019年7月15日(月・祝)11:00 (各回約40分)
会場 太田記念美術館 視聴覚室(B1) 参加方法 申込不要 参加無料(要入場券)
7月の江戸文化講座では、本展にちなみ、青色の染付を中心とした陶磁器をテーマに開催します。テーマ 青が結ぶやきものの世界 概要 江戸時代、日本のやきもの文化は大輪の花を咲かせました。今回の講座では、中世から江戸時代にかけての日本陶磁の歴史を学び、次いで青色の文様をあらわした染付が日本と世界において展開させた、豊かな美の世界について学びます。 開催日時 2019年7月13日(土)、 20日(土)、 27日(土) 14時00分~15時30分 会場 太田記念美術館 視聴覚室(B1) 第一講 7/13 - 「日本陶磁史「超!入門」 中世の甕から江戸時代の食器まで」
- 内容:鎌倉時代には生活道具の壺、甕、鉢だった「日本のやきもの」が、江戸時代には生活を彩る食器の主役へ。日本陶磁の中世から近世への転換、そして江戸時代における展開を中心に、日本陶磁の歴史をたどり、その魅力を発見する超!入門講座。
- 講師:森 由美(陶磁研究家)
- 東京藝術大学大学院美術研究科(保存科学)修了。戸栗美術館学芸員、日本陶磁協会研究員、その後、独立して陶磁器や伝統文化に関する執筆、講演、企画制作等を行う。戸栗美術館学芸顧問、NHK文化センター講師、佐賀・有田ふるさと大使。著書『ジャパノロジー・コレクション 古伊万里』(角川ソフィア文庫)ほか。「開運!なんでも鑑定団」出演。
第二講 7/20 - 「連携企画展「青のある暮らし―江戸を染める伊万里焼―」によせて」
- 連携企画展「青のある暮らし―江戸を染める伊万里焼―」より、江戸時代に誕生した初の国産磁器である伊万里焼の染付の変遷について、陶片を使ってご紹介いたします。流行をキャッチし、人々の生活を染めあげた伊万里焼の“青”を解き明かします。
- 講師:小西 麻美(戸栗美術館アシスタントマネージャー・学芸員)
- 実践女子大学大学院博士前期課程修了後、戸栗美術館学芸員として勤務。美術史学の知見を活かし、戸栗の学芸員講座や三越日本橋本店にて講演会を行う。連携企画展『青のある暮らし―江戸を染める伊万里焼―』担当学芸員。現在、実践女子大学博士後期課程在学中。
第三講 7/27 - 「旅する染付 ―青に結ばれる西アジア・中国・日本・欧州」
- 中国で誕生し、江戸時代の日本に花開いた染付。そのルーツは中国・元朝と交易を結んだイスラーム世界、そして古代オリエントにまでさかのぼります。染付はまた、欧州の王侯貴族に愛され、遥かなる旅をしてゆきました。染付の〈青〉を軸に世界を眺め、各国の多様な美と価値観をさぐります。
- 講師:柏木 麻里(出光美術館学芸員)
- 慶應義塾大学大学院後期博士課程単位取得。出光美術館学芸員として「板谷波山の夢みたもの」「色絵 Japan CUTE!」「染付-世界に花咲く青のうつわ」ほか展覧会多数。詩人としても国際的に活動し、各国の詩祭に招聘されている。現代詩手帖賞受賞。著書『かわいいやきもの』(東京美術)『蜜の根のひびくかぎりに』(思潮社)など。
申込方法 申込書に必要事項をご記入の上、受講料を添えて、太田記念美術館までご持参ください。 6月8日(土)より受付開始、定員になり次第締め切ります。 ※郵送では申込みできませんので、ご注意ください。 受講料:5000円(パスポート会員は3000円) ※全3回、一括前納。税込。展覧会入場料を含む。 定員 60名(先着順) 問合せ 太田記念美術館 事務局 TEL:03-3403-0880 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前1-10-10 入館料
一般 700円 大高生 500円 中学生以下 無料 - *中学生以上の学生は学生証をご提示下さい。
- *団体(10名以上)は1名さまあたり100円割引。 (一括にてお支払い願います。事前のお申し込みにご協力ください。)
- *障害者手帳提示でご本人とお付き添い1名さま100円割引。
- *会期中、戸栗美術館「青のある暮らし―江戸を染める伊万里焼」展の入場券半券のご提示で¥100円割引。1枚につき1名有効。入場券ご購入時にご提示ください。
- *その他各種割引についてはお問い合わせください。
- *料金は消費税込み。
開館日カレンダー
休館日
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2019年7月
SUN MON TUE WED THU FRI SAT 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31
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江戸の凸凹 ―高低差を歩く
はじめに
昨今、高低差や坂道、スリバチ地形など、ちょっとユニークな視点での街歩きがテレビや書籍で取り上げられ、静かな人気となっています。東京は西側に武蔵野台地が、東側に低地が広がり、神田川、目黒川などの川や、大昔の河川の跡に沿っていくつもの谷が広がる地形が特徴であり、高低差を感じながら歩くと楽しい都市といえるでしょう。
江戸時代に描かれた浮世絵の風景画を眺めてみると、広重をはじめとする浮世絵師たちも、しばしば地形の高低差を意識した構図で、江戸の町を描いています。江戸と現在の東京を比べた時、町並みは大きく異なりますが、高低差や坂道などの地形の特徴は当時からほぼ変わらずに残っています。
本展は、愛宕山や駿河台などの山や台地、神田川など河川の周囲に広がる谷、築地や深川などの水辺に広がる低地、江戸見坂や九段坂などの坂といった、浮世絵に描かれた江戸の凸凹-地形の高低差に焦点を当てる展覧会です。現代の地形とのつながりも感じながら、江戸の町を散歩する気分で浮世絵を楽しんでみてはいかがでしょうか。江戸の凸 ―山や台地からの眺め
江戸の町を描いた浮世絵の風景画では、山や台地など、高所からの眺めがしばしば絵の題材となっています。愛宕山の愛宕神社、湯島天神のように、小高い山の上や、台地の端の眺めの良い場所には神社仏閣も多く、それらは名所として親しまれました。ここでは他に、人工の山である富士塚や、五百羅漢寺の三匝堂など、人の手によって作られた眺めの良い名所も合わせて紹介いたします。
江戸の凹 -谷や低地を歩く
江戸の町の東側は、江戸湾や隅田川などに面して海抜の低い地域が広がり、西側の台地との際や、河川の周囲には谷状の地形が多く見られます。また江戸時代には海側に向かって埋立てが盛んに行われました。江戸初期に入江が埋め立てられた日比谷をはじめ、築地なども埋め立てによって拡張された海抜の低い地域です。ここでは浮世絵に描かれた谷状の地形や、水辺を中心とする低地の風景を紹介いたします。
江戸の坂 -凸と凹を結ぶ
地形に高低差があれば、その間を結ぶために必ず存在するのが坂です。東京の街歩きを好む人々の間でも、坂は人気のある地形のひとつと言えるでしょう。浮世絵にも、市中の有名な坂が題材となって描かれています。江戸時代の坂は、現在まで地形はもちろんのこと、名前もそのまま残っている場所が多いので、浮世絵に描かれた坂を楽しんでから、現在の様子を訪ねてみるのも楽しいかもしれません。
空から江戸の凸凹を見る -俯瞰図
浮世絵師たちは、しばしば想像力を駆使して、空高くから地上を眺める視点で江戸の町を描きました。そこには、江戸に広がる高低差に富んだ地形が描かれています。ここでは俯瞰図と呼ばれる手法で描かれた浮世絵を通して、江戸の町の地形を眺めてみましょう。
見どころの作品
歌川広重「名所江戸百景 昌平橋聖堂神田川」
昌平橋からの視点で、正面に神田川の流れと、右手に湯島聖堂を描きます。左手には大きな切り立った崖が見えています。都心でも屈指の高低差に富んだ地形として知られる、御茶ノ水付近は、実は江戸時代の大土木工事で作り出された人工の渓谷です。
この辺りはもともと神田山と呼ばれる台地で、仙台藩が開削をして神田川を通す大工事を幕府から命ぜられ、万治4年(1661)、伊達綱村の時代に完成しました。伊達政宗もこの工事に関わっていたと言われています。図や写真の地形からは、江戸時代の土木技術の高さがうかがわれるとともに、仙台藩の人々の途方もない苦労をも想像させます。広重の描いた本図は、このダイナミックな地形の高低差をよく表現した一図といえるでしょう。イベント
学芸員によるスライドトーク
展覧会の見どころを担当学芸員が解説します。
日時 - 2019年6月5日(水)14:00
- 2019年6月9日(日)11:00 ※開始時間にご注意ください。
- 2019年6月14日(金)14:00 (各回約40分)
会場 太田記念美術館 視聴覚室(B1) 参加方法 申込不要 参加無料(要入場券) トークイベント
演題 浮世絵で歩く江戸と東京の凸凹 日時 2019年6月2日(日) 14:00~15:30 出演者 皆川典久(東京スリバチ学会会長) 渡邉晃(太田記念美術館学芸員) 会場 太田記念美術館 視聴覚室(B1) 定員 80名 参加方法 当日11時より、B1視聴覚室前にて整理券を配布します。(お1人さま1枚。当日入館券またはパスポート会員証をご提示ください)
参加無料(要入場券)入館料
一般 700円 大高生 500円 中学生以下 無料 - *中学生以上の学生は学生証をご提示下さい。
- *団体(10名以上)は1名さまあたり100円引き。 (一括にてお支払い願います。事前のお申し込みにご協力ください。)
- *障害者手帳提示でご本人とお付き添い1名さま100円引き。
- *その他各種割引についてはお問い合わせください。
- *料金は消費税込み。
開館日カレンダー
休館日
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2019年6月
SUN MON TUE WED THU FRI SAT 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30
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