江戸の恋

2022年1月5日(水)― 1月30日(日)

1月11、17、24日は休館します。


浮世絵にはあらゆる恋の形を見ることができます。鈴木春信や喜多川歌麿ら一流絵師が描く、見る者をうっとりさせるような美男美女の恋。さらには、心中や不義密通、恋の末の殺人など、実際の衝撃的な事件を脚色した歌舞伎や浄瑠璃の愛憎劇も、浮世絵の格好の題材となっています。ドラマチックで時にドロドロとした恋愛譚も、江戸の人々を惹きつけてやまなかったのです。
現代でも小説やマンガであらゆる恋が繰り広げられ、時代を象徴する恋愛ドラマも度々生まれています。恋という普遍的なテーマを通して浮世絵をご紹介する本展では、甘美な愛の語らいに心ときめかせ、危険な恋の行く末をハラハラと見守る、そんな恋愛物語を楽しむ醍醐味を味わっていただけることでしょう。そして浮世絵に描かれた恋を通して、一途な思いや嫉妬、さまざまな感情を抱いて生きた江戸の人々のリアルな姿にもぜひ触れてみてください。

鈴木春信「男女図(桜)」

夢のなかの恋

浮世絵に描かれた恋のなかでも人気を誇ったのが、愛らしい姫君と凛々しい若衆、人気の遊女と勇ましい侠客など理想化されたカップル。なかでも鈴木春信は、時に古典に題材を取ることで画面をよりロマンチックに仕立てあげました。時代を超えて鑑賞者を夢見心地に誘う、麗しい恋人たちの姿をご覧ください。

勝川春章「桜下詠歌の図」

悩ましき恋

歌舞伎や浄瑠璃には、もつれた三角関係に悩み嫉妬ゆえに命を落とす町娘お三輪、添い遂げられず死を思い詰める遊女浦里と恋人時次郎、さらには死してなお桜姫に執着する僧清玄など、恋心に翻弄されるさまざまな男女が登場します。彼らを描く浮世絵も数多く、当時の人々も恋の生み出す人間ドラマや悲哀に大きな魅力を感じていたようです。

歌川国貞(三代豊国)「明烏夢泡雪 春日屋時次郎 山名屋浦里」

歌川国貞(三代豊国)「東都贔屓競 二 清玄 桜姫」

破滅の恋

恋人に再会するために放火した罪で死罪となったお七、不義密通の末に死罪となったおさんと茂兵衛、自分をふった遊女を斬り殺した佐野次郎左衛門。こうした事件は歌舞伎や浄瑠璃で度々題材となりましたが、これをうけ浮世絵でも破滅に突き進む激しい恋物語が繰り返し描かれました。江戸の人々の心を揺さぶった、衝撃的な結末を迎える恋をご紹介いたします。

歌川国貞(三代豊国)「見立三十六句選 八百屋お七」
喜多川歌麿「風流愛興競 おさん 茂兵衛」
月岡芳年「新撰東錦絵 佐野次朗左衛門の話」

見どころの作品

鈴木春信「つれびき」

カキツバタの咲く水辺で、身を寄せ合い一棹の三味線を引く若い男女。仲睦まじい様子が伝わってきますが、実は本作は、玄宗皇帝と楊貴妃の見立てとなっています。江戸時代、一本の横笛をともに吹く「並笛図」が2人の愛情の深さを示す画題として知られており、本作はこれをふまえて描かれました。
春信の描く華奢で繊細な男女に重ねられた、玄宗皇帝と楊貴妃の古典世界。現実離れした恋人たちの姿には幻想的な雰囲気が漂います。
また本作は、たおやなか人物像で一世を風靡した鈴木春信の優品のひとつです。


入館料
一般800円
大高生600円
中学生以下無料

*中学生以上の学生は学生証をご提示下さい。
団体(10名以上)は1名さまあたり100円引き。(一括にてお支払い願います。事前のお申し込みにご協力ください。)新型コロナウイルス感染症の感染予防と拡大防止のため、当面の間は10名以上の団体でのご来館はご遠慮ください。
*障害者手帳提示でご本人とお付き添い1名さま100円引き。
*その他各種割引についてはお問い合わせください。
*料金は消費税込み。

開館日カレンダー

休館日

2022 1

休館日

1-4, 11, 17, 24, 31

2022 / 1

1-4, 11, 17, 24, 31

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