小林清親

「カンバスに猫」
企画展
2011年3月1日(火)~3月27日(日)

3月7・14・22は休館となります。

※本展覧会の図録は作成いたしません。

はじめに

浮世絵の歴史の掉尾を飾る明治時代の浮世絵師、小林清親(1847~1915)。光と影のうつろいを情感豊かに描いた「光線画」と呼ばれる風景画で一躍有名になりましたが、それにとどまることなく、まるで西洋画のような写実的な花鳥画や、ユーモアあふれる風刺に満ちたポンチ絵、さらには歴史画や美人画など、多岐に渡るジャンルを手掛けました。本展では、代表作からあまり知られていない稀品まで、魅力あふれる多彩な作品を通して小林清親の全貌を紹介いたします。

1.闇を照らす光 ―光線画の魅力

浮世絵の歴史の掉尾を飾る明治時代の浮世絵師、小林清親(1847~1915)。光と影のうつろいを情感豊かに描いた「光線画」と呼ばれる風景画で一躍有名になりましたが、それにとどまることなく、まるで西洋画のような写実的な花鳥画や、ユーモアあふれる風刺に満ちたポンチ絵、さらには歴史画や美人画など、多岐に渡るジャンルを手掛けました。本展では、代表作からあまり知られていない稀品まで、魅力あふれる多彩な作品を通して小林清親の全貌を紹介いたします。
「池の端花火」

「池の端花火」

「江戸橋夕暮富士」

「江戸橋夕暮富士」

「不忍池畔雨中図」

「不忍池畔雨中図」

「高輪牛町朧月景」

「高輪牛町朧月景」

2.写実表現への挑戦

清親は光線画を手掛けるかたわら、動植物や静物などのモチーフを木版画で写実的に描いています。西洋の油絵に迫るような立体感や陰影の表現は、木版画とは思えないほどの高い技術が駆使されており、伝統に縛られない清親の新たな表現の試みと言えるでしょう。
「猫と提灯」

「猫と提灯」

「カンバスに猫」

「カンバスに猫」

「柿に目白」

「柿に目白」

「石榴に葡萄」

「石榴に葡萄」

3.笑いを誘う風刺画 -ポンチ絵

明治14年(1881)以降、清親は光線画の制作を取りやめ、「ポンチ絵」と呼ばれる風刺画を積極的に描くようになります。庶民たちの暮らしの一場面を面白おかしく描いた現代の漫画に通じるような作品群ですが、中には時の政府を揶揄するものも含まれていました。抒情豊かな光線画で知られる清親ですが、反骨精神に富んだ一面もあったのです。
「清親放痴 東京大川端新大橋」

「清親放痴 東京大川端新大橋」

「清親放痴 東京深川洲崎」

「清親放痴 東京深川洲崎」

<見どころの一点>
「開化之東京 両国橋之図」

「開化之東京 両国橋之図」

両国橋やそこを行き交う人々、隅田川を渡る船などを黒いシルエットでまとめ、提灯やガス灯、家の窓の明かりと対比させることにより、夜の光の輝きを際立たせています。肉筆による清親の光線画として珍しい作品です。同時期に活躍したアメリカ人画家ホイッスラーの「青と金のノクターン-オールド・バターシー・ブリッジ」と構図や色彩感覚が非常に類似しており、浮世絵が欧米に与えた影響を考える上でも大変興味深くあります。

入館料
一般700円
大高生500円
中学生以下無料
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