コレクション18

歌川広重 名所江戸百景 大はしあたけの夕立

大判錦絵 36.7×25.0cm 安政4年(1857)9月

 『名所江戸百景』は目録をあわせて120図からなる広重晩年の大作。突然の夏の夕立、橋の上には慌てて走り抜けていく人々の姿が見える。「大はしあたけの夕立」は、ファン・ゴッホが模写したことでも知られる。ごく早い摺りで対岸近くに船が二艘描かれているものだけはきわめて早い時期に修正され、本図のように船がなく、「あてなしぼかし」の雨雲のあるタイプが標準的な初摺と考えられている。なお、近年行なわれた復刻事業により、異なる角度の二種の雨の線が、二枚の版木を使用して表現されていることが確認されている。大橋は浜町矢(はまちょうや)の倉より深川籾倉(もみくら)へ架けた橋。「新大橋」と呼ばれた。阿宅(あたけ)は対岸の地名。

    

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