コレクション10

鳥居清長 大川端楼上の月見

大判錦絵三枚続 40.4×26.4㎝(左)、39.4×26.5㎝(中)、39.5×26.5㎝(右)天明4~7年(1784~87)頃

  隅田川の西岸にある料理茶屋の二階座敷で、すらりとした美しいプロポーションの女性たちが、楽しげにおしゃべりをしながら月見の宴の準備に勤しんでいる。赤い毛氈の上で膝を立ててのんびりとくつろいでいる黒い着物の女性が、この宴の主人であろうか。それ以外の人たちは、三味線に糸を張ったり、軒に虫かごを吊るしたり、部屋に香を焚き染めたりと忙しそうだ。
対岸には、提灯をぶら下げた料理屋や見世物小屋が立ち並ぶ。左に見えるのが両国橋で、端の上は大勢の人々でひしめきあっている。

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