歌川広重 ~東海道五十三次と冨士三十六景



企画展
2016年4月29日(金・祝)~6月26日(日)
前期:4月29日(金・祝)~5月26日(木)
後期:6月1日(水)~6月26日(日)

5月2・9・16・23・27~31日、6月6・13・20日は休館となります。

 ※展覧会の図録は作成いたしません。

 

 

出世作「東海道五拾三次之内」と最晩年の作「冨士三十六景」

広重が描く二つの大作を一挙公開。

歌川広重(寛政9年~安政5年、1797~1858)は、風景画の第一人者として幕末に人気を誇った浮世絵師です。1830年代、葛飾北斎の「冨嶽三十六景」の人気を受けて風景画ブームが訪れようとしていた頃、当時新進気鋭の広重が世に送り出したのが保永堂版「東海道五拾三次之内」シリーズ。本作は大ヒットし、広重は一躍人気絵師となりました。以降、広重は風景画の第一人者として、生涯に渡って数多くの作品を描き続けることになります。その最晩年の大作が富士山を題材とした、三十六枚からなるシリーズ「冨士三十六景」。ライバルであった北斎の「冨嶽三十六景」を意識したとも言える作品です。本展では、広重の画業を彩る二つの大作を一挙公開するとともに、「行書東海道」「隷書東海道」といった東海道ものや「名所江戸百景」など、広重の他の名作もあわせてご紹介いたします。

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歌川広重「東海道五拾三次之内 箱根 湖水図」(前期展示)

 

広重の出世作、保永堂版「東海道五拾三次之内」 

広重の代表作である保永堂版「東海道五拾三次之内」は、天保4年(1833)頃から制作されたと考えられています。当時、北斎の「冨嶽三十六景」の人気を受けて、浮世絵の風景画が流行しつつありました。広重は新進の絵師でしたが、天保初め頃の揃物「東都名所」に続き、満を持して出版されたのが保永堂版「東海道五拾三次之内」です。本作は大好評となり、長きに渡り人気を得たと考えられています。本展では、本作を全点紹介するとともに、変わり図なども合わせて展示いたします。

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歌川広重「東海道五拾三次之内 三島 朝霧」(前期展示)

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歌川広重「東海道五拾三次之内 庄野 白雨」(後期展示)

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歌川広重「冨士三十六景 武蔵小金井」(前期展示)

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歌川広重「冨士三十六景 駿河薩タ之海上」(後期展示)

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歌川広重「冨士三十六景 駿河三保之松原」(後期展示)

「名所江戸百景」など、広重の画業を彩る名作も紹介

広重は保永堂版「東海道五拾三次之内」の大ヒットのあと、他にも俗称「行書東海道」「隷書東海道」といった東海道五十三次を題材にした揃物や、晩年の名作「名所江戸百景」に代表される、江戸の名所を題材にした揃物を数多く手掛けました。本展では保永堂版「東海道五拾三次之内」や「冨士三十六景」以外にも、広重が手がけた風景画を紹介いたします。
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歌川広重「名所江戸百景 水道橋 駿河台」(前期展示)

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歌川広重「東海道五十三次 大尾 京」(後期展示)

<見どころの一点>
①保永堂版「東海道五拾三次之内 日本橋 朝之景」(前期展示)

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①は東海道をはじめ、五街道の起点となる日本橋を描いた図。「朝之景」とあるように、早朝、参勤交代の行列が橋を渡る光景が描かれています。画面右の木戸の陰には犬が二匹見えますが、その奥には罪人の晒し場がありました。画面左では、魚売りたちが道を空けようとしています。その左に見えるのは、幕府のお触れを掲示する高札場です。

②保永堂版「東海道五拾三次之内 日本橋 行烈振出」(サントリー美術館蔵)(前期展示)

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さて、②を見て下さい。①と良く似た絵ですが、題名は「東海道五拾三次之内 日本橋 行烈振出」と少し異なります。いわゆる「変わり図」と呼ばれる異版で、「朝之景」と同様に、画面奥には橋を渡る大名行列が描かれていますが、手前に描かれる人物たちは、「朝之景」に比べるとかなり増えて賑やかです。花売りや小僧、住吉踊りの集団などが描かれ、画面中央には、「朝之景」で右側の木戸のあたりにいた茶色い犬の姿も見えます。
 保永堂版「東海道五拾三次之内」は、長年に渡り売れ続けたものと考えられ、色を少し替えたり、版が付け加えられるなど、細部に変更が加えられた異版が多く見られます。その中でも本図は、図様も大きく変更が加えられた興味深い例といえるでしょう。

イベント
学芸員によるスライドトーク

本展の担当学芸員が見どころをご案内します。

日程 時間

5月3日(火・祝)・12日(木)・17日(火)
6月7日(火)
6月18日(土)14:00~ / 15:00~  
6月23日(木)14:00~ / 15:00~

場所太田記念美術館 視聴覚室(B1)
参加方法申込不要 参加無料(要入場券)
【広重を巡る入館料相互割引プラン】                    ~2016年春は広重づくし!サントリー美術館と連携

本展チケットをサントリー美術館の下記展覧会でご提示いただくと、100円割引でご覧いただけます。また、下記展覧会のチケットを当館でご提示いただくと、本展、「歌川広重 ~東海道五十三次と冨士三十六景」を100円割引でご覧いただけます。
(1枚につき1名様、1回限り有効)※他の割引との併用はできません。

本展の開催と時を同じくして、4月29日からサントリー美術館では、「原安三郎コレクション 広重ビビッド」と題した展覧会が始まります。広重晩年の代表作である「名所江戸百景」と「六十余州名所図会」という二つの揃物を中心に広重の名品が展観されます。つまり両館の展示を見ることで、保永堂版「東海道五拾三次之内」、「六十余州名所図会」、「名所江戸百景」、「冨士三十六景」という4つの大作を一気に見られることになります。入館相互割引も用意し、明治神宮前(太田記念美術館)と乃木坂(サントリー美術館)という千代田線沿線の2館で、「広重づくし」が楽しめます。


  

入館料
一般700円
大高生500円
中学生以下無料
開館日カレンダー

休館日

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