芳年 -「風俗三十二相」と「月百姿」-

企画展
2009年5月1日(金)~6月26日(金)
前期:2009年5月1日(金)~5月26日(火)
後期:2009年6月2日(火)~6月26日(金)
前期・後期で展示替えあり。
後期:2009年6月2日(火)~6月26日(金)
前期・後期で展示替えあり。
5月7・11・18・25・27~31日/6月1・8・15・22日は休館となります。

飛んでいる蛍を見事に捕まえて嬉しそうにはしゃぐ芸者
「風俗三十二相 うれしさう」

『西遊記』でおなじみの孫悟空
「月百姿 孫悟空」
1.「風俗三十二相」~官能性溢れる美人画
さまざまな身分や職業の女性たちを描いた、全32枚からなる美人画です。嬉しそう、寒そう、痛そう、などといった、女性たちの心の内の感情を意欲的に表現しようとしています。官能性を帯びたその表情や仕草は、現代の私たちでも一見して共感できる魅力を放っています。明治21年(1888)の作。
蚊を追い払う蚊遣りの煙にむせる女性。
「風俗三十二相 けむさう」

西洋風のファッションに身を包んで散歩に出かけようとする女性
「風俗三十二相 遊歩がしたさう」

恋人の名前を刺青する遊女。
「風俗三十二相 いたさう」

炬燵に入りながら読書をする後家の町人。猫もこたつの上で暖かそう。
「風俗三十二相 あったかさう」

枕もとの行灯に火をつける女性。
「風俗三十二相 暗さう」

歯を磨きながら朝顔を眺める、寝ぼけ眼の娘。
「風俗三十二相 めがさめさう」
2.「月百姿」~幻想的な歴史画
月にちなんだ物語や説話を題材とした、全100枚からなる歴史画です。平安時代や戦国時代の武将たちや絶世の美女、幽霊や妖怪、滑稽な戯画など、同じ月でもそのジャンルは驚くほど広範囲に渡ります。芳年ならではの視点から切り取った迫力ある構図の作品がある一方、月夜の静けさがしみわたるような静謐さ漂う作品もあり、見る人を飽きさせないでしょう。明治18~24年(1885~91)の作。
天狗の化け物を全く恐れずに会話をしている豪胆な伊賀局
「月百姿 吉野山夜半月」

猿と兎の相撲を応援する金太郎。
「月百姿 金時山の月」

明智光秀とともに本能寺の変を決行した斎藤利三。
「月百姿 月下の斥候 斉藤 利三」

義経と弁慶の乗る船に大波となった平家の亡霊たちが襲い掛かる。
「月百姿 大物海上月」

身分違いのかなわぬ恋に絶望し、湖に身を投げようとする有子内侍。
「月百姿 有子」

満月の下、盆踊りを楽しむ江戸時代の民衆たち。
「月百姿 盆の月」
入館料
一般 | 700円 |
---|---|
大高生 | 500円 |
小中生 | 200円 |
イベント
5月、6月の土曜講座・日曜映写会は開催予定です。開館日カレンダー
