平成19年 5月と6月 展示のご案内




特 別 展

ヴィクトリア アンド アルバート美術館 所蔵初公開浮世絵名品展




※ヴィクトリアアンドアルバート美術館のホームページは こちらをご覧下さい。



ヴィクトリア アンド アルバート美術館(以下V&A)は、大英博物館とともにイギリスを代表する国立の美術館として、 世界的にその名が知られています。その膨大なコレクションの中には、約2万5000点をこえる浮世絵が所蔵されていますが、 今までその全貌は明らかになっていませんでした。しかしこのたび専門的な学術調査により、V&A美術館の浮世絵コレクションが、 他にあまり例をみないユニークな内容であることが確認されました。本展では、その中から初公開作品を多数含む優品約170点を 選び抜き、世界に先駆けて紹介いたします。歌麿、北斎、広重、国芳など、再び海を越えてイギリスから日本へと里帰りした巨匠たち の作品をお楽しみください。

V&A美術館の浮世絵コレクション  ―2万5000点を誇る世界有数のコレクション

イギリスのロンドンにあるV&A美術館は、かのヴィクトリア女王の夫君、アルバート公によって1852年に設立された、 イギリスの優れた美術工芸やデザインを奨励する国立の装飾美術館です。そのコレクションは、ヨーロッパのみならず、世界各国の さまざまな美術品・工芸品が焼く400万点も集められており、その歴史の深さ、また、一日でまわることのできない広大な展示 スペースもあわせて、ヨーロッパはおろか、世界各国で広くその名が知られています。


※下記でご紹介している作品は、5月と6月それぞれの展示から選んでおります。そのため、 ご来館いただいた際に展示されていないものもございます。 作品名に付してある展示期間をご参照下さい。



展覧会の見どころ

@モリスを生んだデザインの国イギリスが選んだ日本の浮世絵

歌川豊春 「浮絵紅毛フランスカノ伽藍之図」 (5月展示)

インテリアデザイナーとして現在でも人気の高いウィリアム・モリスを生んだデザインの国イギリス。 V&A美術館の浮世絵コレクションはそんなイギリス人たちの厳しい眼によって選ばれ、また数多くのデザイナーたちに インスピレーションを与えてきました。


A美人画、役者絵、風景画、浮世絵版画の魅力を余すところなく紹介

喜多川歌麿 「美人五節の遊」 (6月展示)

鈴木春信や喜多川歌麿、葛飾北斎、歌川広重、歌川国芳など、現代でも人気の高い浮世絵師たちの作品を中心に、日本国内では 現存数の少ない珍しい作品も展示しますので、浮世絵を初めて見る方から浮世絵通まで楽しめる幅広い内容となっています。


B葛飾北斎「冨嶽三十六景」の三役、“大波”“赤富士”“黒富士”が勢揃い


左図 葛飾北斎 「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」 (5月展示)  ・ 右図 葛飾北斎 「冨嶽三十六景 凱風快晴」 (6月展示)

葛飾北斎の代表作、「冨嶽三十六景」のシリーズの中でも、世界的にその名が知られる「神奈川沖浪裏」、「凱風快晴」、 「山下白雨」3作品をあわせた「冨嶽三十六景」を全部で9点展示します。


C葛飾北斎の若き頃の美人画と肉筆画帖を発見  ※5月のみ展示


左図 葛飾北斎 「花くらへ 弥生の雛形」 (5月展示) ・ 右図 葛飾北斎 「肉筆帖」 (5月展示) 

本展の開催にあたり、葛飾北斎の貴重な作品が発見されました。
「花くらへ 弥生の雛形」は、北斎が20代後半から30代初めの頃、大判という大きなサイズに描かれた本格的な美人画です。 若き頃の北斎の美人画の腕前を知るために欠かすことのできない貴重な基準作になると思われます。 『肉筆画帖』は鶏や蟹、筍などの動物や植物を題材とした画帖です。淡い色彩で対象を的確に捉えており、油ののった壮年期の 北斎の筆力の確かさが見事に表現された貴重な肉筆画と言えるでしょう。全7図が一挙に公開されます。


D歌川広重の人気作「東海道五拾三次之内」「木曽街道六拾九次之内」が登場


左図 歌川広重 「東海道五拾三次之内 原」 (5月展示) ・ 右図 歌川広重  「木曽街道六拾九次之内 洗馬」 (6月展示)

北斎のライバルであった歌川広重。その代表作である「東海道五拾三次之内」3点、「木曽街道六拾九次之内」5点を含め、 広重の錦絵が多数展示されます。


E世界最大規模を誇る歌川広重の団扇絵コレクション

歌川広重 「東都名水鑑 玉川上水の源 小金井堤の間を流」 (6月展示)

V&A美術館では他に類を見ないほど多数収蔵しており、特に歌川広重の団扇絵の数は世界でも最大規模のものです。本展では他では 見ることの難しい団扇絵が約30点、そのうち広重の団扇絵が7点展示されます。


F世にも珍しい江戸琳派の浮世絵


左図 鈴木其一 「団扇売り」 (6月展示) ・ 右図 渡辺華山 「ほおずき」 (6月展示)

江戸琳派と言えば酒井抱一や鈴木其一らの装飾的できらびやかな屏風や掛軸が思い起こされ、浮世絵とのつながりはイメージしづらい かもしれません。しかし、V&A美術館の浮世絵コレクションの中には、酒井抱一や鈴木其一ら江戸琳派の絵師、さらには谷文晁や 渡辺崋山といった絵師たちが描いた団扇絵が多数収蔵されていました、これらは他にあまり例をみない珍しい作品群で、 江戸時代の美術の枠組みを新たに見直すきっかけになると思われます。


G浮世絵師たちの筆使いを味わえる貴重な版下絵


左図 歌川貞秀 「新板早替両面化物」(かつしかの七ツ坊主ほか) (6月展示)
右図 歌川貞秀 「新板早替両面化物」(善悪化物ほか) (6月展示)


V&A美術館の浮世絵コレクションのさらなる特色として、版下絵が多数収蔵されていることが挙げられます。版下絵とは、 浮世絵版画のための最終的な下絵のことで、原則的に、版木に貼り付けられてそのまま彫刻されるので、現存することはありません。 実際に使用されなかった場合にだけ残るという非常に稀少なものです。浮世絵が完成するまでの制作過程がうかがえるのみならず、 浮世絵版画とは一味違った浮世絵師たちの直々の筆使いを味わうことができます。



展示期間:平成19年5月1日(火)〜27日(日)・6月1日(金)〜26日(火)

※5月・6月の休館日・料金に関しましては、こちらをご覧下さい。

All images© V&A Images/Victoria and Albert Museum.




浮世絵 太田記念美術館

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