かわいい浮世絵 おかしな浮世絵

 企画展
2019年1月5日(土)~1月27日(日)
 
1月7、15、21日は休館します。

 

 

はじめに


歌川広重「名所江戸百景 浅草田甫酉の町詣」

江戸時代の浮世絵には、美しい遊女や格好の良い役者たち、人気の名所など、当時の人々が夢中になった、さまざまな流行や風俗が数多く描かれています。しかし、江戸時代から150年以上たった現在、当時の人と全く同じ感覚で浮世絵を楽しむのは、たとえ予備知識があったとしても、なかなか難しいことかもしれません。では、「かわいい」や「おかしい」といったキーワードで、浮世絵を見てみたらいかがでしょうか。浮世絵には、今の目からみても素直に「かわいい!」と口に出してしまうような動物や子どもたち、あるいは思わず吹き出してしまうような奇妙な生物、ドタバタ喜劇を繰り広げるユーモラスな人たちがたくさん登場します。理屈抜きで楽しいこれらの絵を見るとき、私たちは江戸時代の人たちとほぼ同じ感覚を共有できるのかも知れません。ぜひ気楽な心持ちで、たくさんの「かわいい」「おかしな」浮世絵をお楽しみください。

かわいい生き物・おかしな生き物

かわいい猫や犬、うさぎ、鳥、ユーモラスな狸や狐、思わず笑ってしまう架空の不思議な生物たちなど、浮世絵にはたくさんの「かわいい」「おかしな」生き物が登場します。猫や犬はもちろん、蛸や蛙、はたまた酸漿(ほおずき)などの植物まで、なんでも擬人化してしまうのも浮世絵師の得意とするところです。


以十「沢瀉に鷺」


歌川芳員「東海道五十三次内 大磯 をだハらへ四リ」


歌川芳藤「髪切りの奇談」


歌川国芳「ほふづきづくし 八そふとび」

かわいい子供たち


鈴木春信「風流五色墨 素丸」

無邪気な子供の姿は、今も昔もかわらず、人々を微笑ましい気持ちにさせてくれます。ここでは浮世絵に描かれた、おもちゃで遊んだり、お祭りを楽しんだり、時にだだをこねるかわいらしい子供たちの姿をご紹介します。


渓斎英泉「納涼之図」

おかしな人々

浮世絵では戯画と呼ばれる、面白おかしい題材を描いたジャンルが人気を博しました。ユーモラスな人物たちが繰り広げるドタバタの喜劇や、よく知られた古典の物語のパロディなど、今の目から見てもばかばかしく、脱力しそうな作品が多くの絵師によって描かれています。


歌川広重「東海道五十三対 二川」


歌川広景「江戸名所道化尽 七 新シ橋の大風」

かわいい!奇抜?江戸のデザイン

浮世絵に描かれた着物の模様には、しばしば動物などのかわいらしいモチーフを見つけることができます。また時には、ちょっと驚くようなおかしなモチーフが描かれていることも……。ここでは、浮世絵に見られる「かわいい」「おかしな」デザインを見てみましょう。


歌川国貞「江戸名所百人美女 東本願寺」


歌川国貞「当世美人合 かこゐ」

見どころの作品

作者不詳「雷光の図説 豊年魚」

                         

目に飛び込んでくるのは、下段に描かれた怪獣でしょう。有名な映画の某怪獣を彷彿とさせますが、どこか出来そこないのような、珍妙な雰囲気が笑いを誘います。実はこの怪獣、慶応年間に淀川に現れたと伝えられる大魚。画中の説明によると、背筋は黒く苔が生え、目は鏡のよう、形はイタチ、足は亀のようで、体長はおよそ7尺5寸(約2.3メートル)、体重は二十貫目(約75キログラム)あったということです。また、以前にもこの魚が現れたことがあり、その時は大豊年が続いたことから、今回もその吉兆に違いないとし、豊年魚と名付けられたとあります。見た目はかなり怪しいですが、実はおめでたい魚のようです。ちなみに上図は、慶応2年に生じた人魂のような物体が、実は雷光であったと図解しています。

イベント
学芸員によるスライドトーク

展覧会の見どころを担当学芸員が解説します。

日程 2019年1月10日(木)、14日(月・祝)、23日(水)
時間 14:00~(40分程度)
場所 太田記念美術館 視聴覚室(B1)
参加方法 申込不要 参加無料(要入場券)
入館料
一般 700円
大高生 500円
中学生以下 無料

※障碍者手帳をご提示いただくと、ご本人様とお付添1名まで、入館料から100円割引いたします。(割引の併用はできません)

※中学生以上の学生は学生証をご提示ください。

開館日カレンダー

休館日

   

小原古邨

 企画展
2019年2月1日(金)~3月24日(日)
前期 2月1日(金)~24日(日)
後期 3月1日(金)~24日(日)
※前後期で全点展示替え
 
2月4、12、18、25~28、3月4、11、18日は休館します。

 

 

知られざる絵師、小原古邨の全貌に迫る

小原古邨(1877~1945)は、明治末から大正、昭和にかけて活躍した絵師です。可愛らしい鳥や動物、花といった身近な自然を、木版画で表現しました。
本展では、明治末から大正にかけて、松木平吉の元から刊行された古邨落款の木版画や、昭和前半に、渡邊庄三郎の元から刊行された祥邨落款の新版画を展示。さらに、制作工程が分かる、肉筆の下絵や試し摺りも合わせて紹介します。約150点の展示作品(前後期で全て展示替え)を通して、古邨の全貌をお楽しみいただけることでしょう。
なお、茅ヶ崎市美術館で開催中(2018年9月9日~11月4日)の「原安三郎コレクション 小原古邨展 花と鳥のエデン」とは、出品作品が異なる別内容の展覧会です。

 


「踊る狐」(個人蔵)前期


「鵞鳥」(個人蔵)前期


「月に木菟」(個人蔵)後期


「猿と蜂」(個人蔵)前期


「鷹と温め鳥」(太田記念美術館蔵)後期


「蓮に雀」(個人蔵)前期


「月夜の烏」(渡邊木版美術画舗蔵)後期


「猫と提灯」(渡邊木版美術画舗蔵)後期


「雪中群鷺」(渡邊木版美術画舗蔵)後期


「紫陽花に蜂」(渡邊木版美術画舗蔵)前期

 

イベント
学芸員によるスライドトーク

展覧会の見どころを担当学芸員が解説します。

日程 2019年2月5日(火)、11日(月・祝)、21日(木)、3月1日(金)、12日(火)、21(木・祝)
時間 14:00~(40分程度)
場所 太田記念美術館 視聴覚室(B1)
参加方法 申込不要 参加無料(要入場券)
特別講演会

 

演題 小原古邨 ―いのちきらめく瞬間
日時 2019年3月9日(土)14:00~15:30
講師 小池満紀子(中外産業原安三郎コレクション担当)
会場 太田記念美術館 視聴覚室(B1)
参加方法 申込不要(先着順) 参加無料(要入場券)
入館料
一般 700円
大高生 500円
中学生以下 無料

※障碍者手帳をご提示いただくと、ご本人様とお付添1名まで、入館料から100円割引いたします。(割引の併用はできません)

※中学生以上の学生は学生証をご提示ください。

開館日カレンダー

休館日

   

花魁ファッション

 企画展
2018年11月2日(金)~12月20日(木)
前期 11月2日(金)~11月25日(日)
後期 11月30日(金)~12月20日(木)
※前後期で全点展示替え
 
11月5、12、19、26~29、12月3、10、17日は休館します。

 

 


歌川豊広「観桜酒宴図」(後期)

遊興の別天地として繁栄した吉原。そのトップに君臨したのが花魁(おいらん)でした。花魁は現代でも繰り返し映画や漫画のヒロインになるなど、その浮世離れした魅力は時代を超えて人々を惹きつけています。

花魁と言えばまず華やかなファッションが思い浮かびますが、江戸時代、花魁となるには美貌だけでなく、教養を備え、芸事にも秀でていることが必須でした。花魁のもとへは、武士や裕福な町人をはじめ当時の著名人も多く通い、彼らを中心として、吉原は文化サロンの様相を呈することもありました。セレブたちとの華麗な交流も注目の的ともなったことでしょう。一方で、彼女たちの置かれた過酷な境遇を理解する江戸の人々は、遊里を「苦界(くがい)」とも呼び、その中で生きる花魁たちを修行する達磨や悟りの境地に近い普賢菩薩に例えることもありました。

本展では花魁のファッショナブルな装いや、日常の生活を捉えた作品をご紹介いたします。江戸文化のなかで独特の存在感を示す花魁。その魅力に、浮世絵を通して触れてみてください。

 

ゴージャスなファッション

美しくあることが何よりも求められた花魁。いくつもの櫛や簪を挿したゴージャスな髪型、季節ごとに変わる贅を尽くした衣装、前結びの帯や三つ歯の下駄など、浮世絵には独特のファッションが描かれています。時代によって流行は変わりますが、遊女の姿は常にその先端であり続けました。一般の女性にとってそのファッションは取り入れ易いものではありませんでしたが、最新のモードに身を包む花魁たちの姿は大いに魅力的だったと言えるでしょう。


鳥高斎栄昌「扇屋見世略 あやこし はしたて はなひと」(前期)


歌川国貞「松葉屋内代々山 かけを にしき」(後期)


歌川国貞「当世美人合 おゐらん」(前期)


溪斎英泉「傾城江戸方格 水道橋 丁子屋内唐歌」(前期)

 

郭(くるわ)でくらす


喜多川歌麿「美人読玉章図」(後期)

食い入るように手紙を読み、かいがいしく客の世話をする。またある時はヤキモチを焼き、朋輩たちとくつろぐ。そんな花魁たちの人間らしい表情も、浮世絵には描き出されています。

客の目に触れない時間も含めて、遊女たちが遊里の中でいかに過ごしたのかをご紹介いたします。


喜多川歌麿「青楼十二時 続 卯ノ刻」(前期)


喜多川歌麿「青楼七小町 大文字屋内多賀袖」(後期)

 

肉筆画の世界


宮川長春「美人立姿図」(前期)

肉筆美人画は、浮世絵において最も早くから手がけられてきた人気のジャンルです。なかでも遊女を描く作品は、ひときわ豪華で丁寧な彩色の作品も多く、時に大名などの貴顕に所有されることもありました。

本展では宮川長春「美人立姿図」や喜多川歌麿「美人読玉章図」、鳥文斎栄之「吉原十二時絵巻」など、太田記念美術館が所蔵する肉筆画の優品を多数展示いたします。版画とは異なる、緻密で、時に洒脱な肉筆美人画の世界をご堪能ください。


鳥文斎栄之「吉原十二時絵巻」(後期)

見どころの作品

歌川豊春「桜下花魁道中図」(前期)

                         

満開の桜の下では、花魁道中が行われています。中央の花魁は、黒地に若松模様の品あるデザインの仕掛(しかけ)を羽織りますが、下に着た赤地に桜花を散らした間着(あいぎ)との対比が大変艶やかです。ところで、彼女を取り巻く女性たちは誰なのでしょうか。

左右の少女は妹分の禿(かむろ)。その後ろ、向かって右は振袖新造(ふりそでしんぞう)と呼ばれる、禿よりは年長の遊女見習いです。左はおそらく引退した遊女が務めた番頭新造(ばんとうしんぞう)。花魁の身の回りの世話をはじめ、客を魅了する手練手管の手ほどきもしました。

禿は花魁とお揃いの、また新造も赤地に若松という花魁と関係するデザインの振袖を着ており、実に華やかです。そもそも数人を引き連れ引手茶屋に客を迎えに行く花魁道中は格の高いごくわずかな遊女にしか許されなかったもの。人気ぶりが絶頂期にある花魁ならではのものと言えるでしょう。

イベント
学芸員によるスライドトーク

展覧会の見どころを担当学芸員が解説します。

日程 2018年11月6日(火)、10日(土)、16日(金)、30日(金)、12月11日(火)
時間 14:00~(40分程度)
会場 太田記念美術館 視聴覚室(B1)
参加方法 申込不要 参加無料(要入場券)

 

トークイベント

 

演題 吉原遊廓を歩く―江戸と平成
日時 2018年11月24日(土) 14:00~15:30
内容 平成の現在でも、わずかながらに江戸の名残をとどめる吉原遊廓。江戸時代の浮世絵と現在の様子のスライドを交えながら、吉原遊廓の面影を追います。ゲストは、日本で唯一の遊廓専門書店であるカストリ書房の店主で遊廓家の、渡辺豪さんです。
ゲスト 渡辺豪(遊廓家・カストリ書房店主)
会場 太田記念美術館 視聴覚室(B1)
参加方法 申込不要(先着順) 参加無料(要入場券)
入館料
一般 700円
大高生 500円
中学生以下 無料

※障碍者手帳をご提示いただくと、ご本人様とお付添1名まで、入館料から100円割引いたします。(割引の併用はできません)

※中学生以上の学生は学生証をご提示ください。

開館日カレンダー

休館日

   

5館同時開催広重展

この秋、日本各地で、広重没後160年展が開催

歌川広重の名前を冠した美術館が日本各地に4つもあるのはご存知でしょうか? しかも、山形県、栃木県、静岡県、岐阜県と全国に広がっています。この秋、日本各地の広重美術館が連携し、広重の没後160年を記念した展覧会を開催します。全国に広がる広重人気を体感してください。

山形県天童市鎌田本町1-2-1
広重が描く日本の風景
2018年8月31日(金)~10月29日(月)
栃木県那須郡那珂川町馬頭116-9
大広重展-肉筆浮世絵と錦絵の世界-
2018年7月14日(土)~9月24日(月)
静岡県静岡市清水区清水区由比297-1
めいしょ広重
2018年8月14日(火)~11月25日(日)
岐阜県恵那市大井町176-1

木曽海道六拾九次之内 2018年8月30日(木)~9月30日(日)

原安三郎コレクション公開 北斎と広重展 2018年10月4日(木)~12月2日(日)


本展会期中、当館ご入場時に上記の4館いずれかの広重展チケット半券のご提示で、入館料を100円割引いたします。また、当館のチケット半券を他の施設へお持ちいただくと、入館料が割引になります。1枚につき1名、割引の併用はできません。

没後160年記念 歌川広重

特別展
2018年9月1日(土)~10月28日(日)
前期 9月1日(土)~24日(月祝)
後期 9月29日(土)~10月28日(日)
※前後期で全点展示替え
 
9月3日、10日、18日、25日~28日、10月1日、9日、15日、22日は休館します。
 

 


歌川広重「月に雁」(太田記念美術館蔵)前期

日本各地の風景を叙情豊かに描いた浮世絵師、歌川広重(1797~1858)。「東海道五拾三次之内」や「名所江戸百景」といった代表作は、日本のみならず海外でも広く知られています。今年2018年は、広重が亡くなってから160年にあたる節目の年。太田記念美術館ではそれを記念して、広重の画業の全貌を紹介する展覧会を開催いたします。


歌川広重「東海道五拾三次之内 庄野 白雨」(太田記念美術館蔵)後期

9月6日は広重の命日。今年は没後160年。

広重が亡くなったのは安政5年(1858)9月6日。墓所である東岳寺(東京都足立区)では毎年法要も営まれています。その命日に重なるよう、没後160年記念展を開催いたします。太田記念美術館のコレクションの中でも、最も点数が多いのが広重の作品。その中から、代表作である「東海道五拾三次之内」や「名所江戸百景」を含め、選りすぐりの広重の名作をご紹介します。太田記念美術館では13年ぶりに開催される大回顧展となります。


歌川広重「東海道五拾三次之内 蒲原 夜之雪」(太田記念美術館蔵)前期


歌川広重「木曽海道六拾九次之内 三拾貳 洗馬」(太田記念美術館蔵)後期

名品から珍品まで、広重の全貌に迫る。


歌川広重「雪月花の内 月の夕部」(太田記念美術館蔵)前期

広重の代表作と言えばもちろん風景画ですが、広重は美人画や花鳥画、戯画など、さまざまなジャンルの浮世絵を描いています。普段は紹介されることの少ないこれらのジャンルの作品も含め、200点以上展示します(前後期で全点展示替え)。もしかしたら、広重のイメージが変わるかも知れません。


歌川広重「鯛 鯉 鰹」(太田記念美術館蔵)後期


歌川広重「東都名所 高輪之明月」(太田記念美術館蔵)前期

歌川広重「名所江戸百景 大はしあたけの夕立」(太田記念美術館蔵)前期

歌川広重「冨士三十六景 駿河薩タ之海上」(太田記念美術館蔵)後期

ハロウィンの元祖?

10月と言えば、ここ数年人気の高まっているハロウィン。広重の作品の中に、ハロウィンの仮装パーティーの元祖では?と思うような人が描かれています。大勢の人たちでにぎわう中、タコの着ぐるみを着ている謎の男性。実はこの作品、二十六夜待ちという江戸時代の行事を描いたものです。二十六夜待ちとは、旧暦7月26日の夜、月の出を拝もうという行事のこと。芝高輪の海岸付近では、茶屋や船の上で宴会を開きながら、月の出を待つ人で溢れていました。
タコの着ぐるみを着ている男性は、俄(にわか)という、素人たちが即興で踊りや芝居をするグループの一人なのです。俄では仮装をすることが多く、タコの男性の隣には漁師に扮した男性がいます。もちろんハロウィンと直接のつながりはありませんが、江戸時代の人々も仮装を楽しんでいた様子がうかがえます。
ちなみにこの作品、寿司屋、天ぷら屋、蕎麦屋など、庶民たちに親しまれた屋台の様子が描かれているのも特徴です。江戸のグルメ文化を知る上でも面白い作品と言えるでしょう。


歌川広重「東都名所 高輪廿六夜待遊興之図」(太田記念美術館蔵)後期

 

この秋、日本各地で、広重没後160年展が開催

歌川広重の名前を冠した美術館が日本各地に4つもあるのはご存知でしょうか? しかも、山形県、栃木県、静岡県、岐阜県と全国に広がっています。この秋、日本各地の広重美術館が連携し、広重の没後160年を記念した展覧会を開催します。全国に広がる広重人気を体感してください。

山形県天童市鎌田本町1-2-1
広重が描く日本の風景
2018年8月31日(金)~10月29日(月)
栃木県那須郡那珂川町馬頭116-9
大広重展-肉筆浮世絵と錦絵の世界-
2018年7月14日(土)~9月24日(月)
静岡県静岡市清水区清水区由比297-1
めいしょ広重
2018年8月14日(火)~11月25日(日)
岐阜県恵那市大井町176-1

木曽海道六拾九次之内 2018年8月30日(木)~9月30日(日)

原安三郎コレクション公開 北斎と広重展 2018年10月4日(木)~12月2日(日)

*本展会期中、当館ご入場時に上記の4館いずれかの広重展チケット半券のご提示で、入館料を100円割引いたします。また、当館のチケット半券を他の施設へお持ちいただくと、入館料が割引になります。1枚につき1名、割引の併用はできません。詳しくはこちら

 

 

見どころの作品 ―美しき広重ブルー―

歌川広重「東海道五拾三次之内 沼津 黄昏図」(太田記念美術館蔵)前期

                         

有名な保永堂版東海道五十三次の中で、唯一、月景色をテーマにした作品です。
日が沈み、すっかり薄暗くなった時刻。満月の月明かりに照らされながら、3人の旅人たちが静かに歩を進めています。先を歩くのは二人連れの比丘尼、後ろで巨大な天狗の面を背負っているのは金比羅参りの男性でしょう。奥に見える橋を渡れば、沼津宿に入ります。
夜空と川には、海外から輸入されたベロ藍という絵具が用いられ、「広重ブルー」と称された美しい青の世界を演出しています。心穏やかに満月を眺める、秋の季節には最適の名品でしょう。

入館料
一般 1000円
大高生 700円
中学生以下 無料

※会期中2回目以降ご鑑賞の方は半券のご提示にて200円割引。

※広重美術館、那珂川町馬頭広重美術館、静岡市東海道広重美術館、中山道広重美術館のいずれかの広重展チケット半券のご提示にて100円割引。

※障碍者手帳をご提示いただくと、ご本人様とお付添1名まで、100円割引。

※団体(10名様以上)は1名あたり100円割引。事前にお申込みをお願いいたします。

※割引の併用はできません。

※中学生以上の学生は学生証をご提示ください。

 

開館日カレンダー

休館日

   

落合芳幾

 企画展
2018年8月3日(金)~26日(日)
 
8月6、13、20日は休館します。
8月16日から展示作品が3点入れ替わります。

 

 

落合芳幾(1833~1904)は、幕末から明治にかけて活躍した浮世絵師です。月岡芳年と競作した「英名二十八衆句」という血みどろ絵や、明治の事件を報道した新聞錦絵など、浮世絵の歴史を語る上で欠かせない作品を数多く制作していますが、月岡芳年や小林清親、河鍋暁斎などの著名な絵師たちの影に隠れ、その名前はほとんど注目されておりません。
本展覧会は、落合芳幾の知られざる画業の全貌について、代表作を含む80点以上の作品を通して紹介する、世界で初めての展覧会です。


落合芳幾「英名二十八衆句 鳥井又助」(太田記念美術館蔵)


落合芳幾「東京日々新聞 百一号」(太田記念美術館蔵)

芳幾の画業の全貌を紹介する世界初の展覧会


落合芳幾「今様擬源氏 四十八 早蕨」(個人蔵)

落合芳幾は、歌川国芳の門人として、幕末には戯画、美人画、武者絵、役者絵、横浜絵など、さまざまなジャンルの浮世絵を手がけました。また、明治時代に入ると、東京日日新聞(現在の毎日新聞の前身)という新聞や、歌舞伎の雑誌の創刊に加わるなど、浮世絵師の枠を飛び越えた幅広い活動をおこなっています。
太田記念美術館ではこれまで、歌川芳艶や歌川広景、水野年方など、全く注目されてこなかった浮世絵師たちの全貌を紹介してきましたが、今回の展覧会では、落合芳幾の全貌を新たに解き明かしていきます。


落合芳幾「時世粧年中行事之内 競細腰雪柳風呂」(太田記念美術館蔵)

芳年のライバル―血みどろ絵の傑作を展示

落合芳幾の代表作として、弟弟子である月岡芳年と競作した「英名二十八衆句」は見逃せません。「血みどろ絵」と通称されるように、歌舞伎や講談の殺害場面が、血がしたたるようにおどろおどろしく描写されている作品で、芳幾と芳年がそれぞれ14点ずつ担当しています。今回の展覧会では、芳幾が手掛けた全14点を一挙に公開するほか、さまざまな血みどろ絵も紹介いたします。


落合芳幾「英名二十八衆句 佐野治郎左エ門」(個人蔵)


落合芳幾「東京日々新聞 八百三十三号」(個人蔵)

国芳ゆずりの奇抜なアイデア

師匠である歌川国芳は、動物を擬人化したり、海外の絵画表現を積極的に取り入れたりしていました。芳幾はそのような師匠の作風を受け継ぎ、魚を歌舞伎役者の似顔絵にした戯画や、影絵仕立て、あるいは写真仕立ての役者絵など、奇抜なアイデアが光る作品をいくつも制作しています。芳幾のユーモアあふれる表現をご覧ください。


落合芳幾「見立似たかきん魚」(太田記念美術館蔵)


落合芳幾「真写月華之姿絵 三代目関三十郎」(太田記念美術館蔵)


落合芳幾「俳優写真鏡 五代目尾上菊五郎の仁木弾正」(太田記念美術館蔵)

練馬区立美術館にて月岡芳年の展覧会を同時期開催

練馬区立美術館では、「芳年 激動の時代を生きた鬼才浮世絵師」展が、8月5日(日)~9月24日(月・休)に開催され、芳年・芳幾の競作「英名二十八衆句」も全点展示される予定です。芳年と芳幾、ライバルである二人の絵師たちの画業を比較できる、またとない機会になっています。


「芳年―激動の時代を生きた鬼才浮世絵師」展
会期:2018年8月5日(日)~9月24日(月祝)
会場:練馬区立美術館(練馬区貫井1-36-16)
観覧料:一般 1,000円、高・大学生および65~74歳 800円、中学生以下および75歳以上無料
問合せ: 03-3577-1821
https://www.neribun.or.jp/museum.html

 

*入館料相互割引のご案内*
本展との相互割引があります。それぞれの展覧会の半券をお持ちいただくと、一般および高・大学生料金から100円割引でご覧いただけます。1枚につき1名有効。

 

見どころの作品

落合芳幾「英名二十八衆句 春藤治郎左エ門」(個人蔵)

                         

芳幾と芳年が競作した「英名二十八衆句」は、歌舞伎や講談の残酷な場面が取り上げられ、「血みどろ絵」の代表作として知られています。本図は、敵討ちのために貧しい身分に身をやつした春藤治郎左エ門。その正体が疑われ、だまし討ちにあいますが、なんとか一命を取り止めました。体中が血まみれとなり、顔もすっかり青ざめてしまっていますが、敵討ちを成し遂げようという意志は強く、その目には力が宿っています。

イベント
学芸員によるスライドトーク

展覧会の見どころを担当学芸員が解説します。

日程 2018年8月4日(土)、14日(火)、24日(金)
時間 14:00~(40分程度)
場所 太田記念美術館 視聴覚室(B1)
参加方法 申込不要 参加無料(要入場券)
特別講演会
演題・講師

「落合芳幾の生涯と画業」

講師 日野原健司(太田記念美術館主席学芸員)

日時 2018年8月19日(日) 14:00~15:30
場所 太田記念美術館 視聴覚室(B1)
参加方法 申込不要 参加無料(要入場券)
入館料
一般 700円
大高生 500円
中学生以下 無料

※練馬区立美術館「芳年―激動の時代を生きた鬼才浮世絵師」展のチケット半券をご提示いただくと、入館料から100円割引いたします。(割引の併用はできません)

※障碍者手帳をご提示いただくと、ご本人様とお付添1名まで、入館料から100円割引いたします。(割引の併用はできません)

※中学生以上の学生は学生証をご提示ください。

開館日カレンダー

休館日